ライティングスタイル
言葉をデザインするときの判断基準や表記ルールをトピックごとに記載しています。
冗長な日本語を避ける
説明
ユーザーに簡潔明瞭に伝えるため、「することができる」などの冗長な表現は極力避けましょう。
例
OK:◯◯を確認してください。
NG:◯◯をご確認いただけますようお願いいたします。
OK:◯◯しました。
NG:◯◯させていただきました。
議事録
https://smarthr-inc.docbase.io/posts/1304668
正しい文法表現を使用する
説明
使用したことのある表現であったとしても、文法的に誤っていないかを確認して使用しましょう。
例えば、メールや口頭で使用されることが多い「ご参考ください」という表現は文法的には誤りです。正しくは「ご参考にしてください」
「ご◯◯ください」は「ご利用ください」など、「◯◯する」と言い換えられるときに使用します。
議事録
https://smarthr-inc.docbase.io/posts/1304668
常用漢字表にない読み方は使用しない
説明
常用漢字表にない読み方を「表外読み(表外音訓)」と言います。常用漢字表に掲載されていても、表外読みをする場合は、アプリケーション上での使用は控えましょう。
ただし、マーケティングなどで使用している表現に揃えて、SmartHRとして統一したい場合はその限りではありません。
表外読みの例
- 想い (「思い」を使う)
- 旧い (「古い」を使う)
出典
文科省の常用漢字一覧表
https://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/sisaku/joho/joho/kakuki/14/pdf/jyouyou_kanjihyou.pdf
平仮名にしたほうが読みやすい漢字は平仮名にする
説明
漢字より平仮名にしたほうが読みやすかったり、普段から平仮名のほうが馴染みがあったりする場合は、平仮名を用いて、SmartHRのパーソナリティ(誠実・ポジティブ・わかりやすい・親しみやすい)を表現します。
一方で、平仮名にしすぎないように注意しましょう。 平仮名にしすぎると、当てはまる漢字が何かを判断する手間が頻繁に発生し、ユーザーに読解の負荷をかけてしまいます。
出典
ひらがなで書くべき漢字のまとめ: 企業サイトで使用する「ひらく漢字」「ひらかない漢字」|コリス
https://coliss.com/articles/build-websites/operations/notational-convention-for-writing.html
カタカナ語を用いるときには、まず漢字語での言い換えを検討する
説明
カタカナ語を一切使用しないことは現実的ではありませんが、安易に使用しないようにしましょう。
カタカナ語は、ユーザーごとに、慣れ・不慣れだけでなく、意味の定義の振れ幅が漢字語以上に大きいという傾向があります。意味の理解が不確かな言葉は、ユーザーのメンタルモデルによって、その時々で都合の良い解釈が生じやすいので、できる限りカタカナ語を使用せず、漢字語で表現します。
議事録
敬語を使いすぎない
説明
敬語表現を多用して、情報が伝わりづらくならないように配慮しましょう。
例
OK:◯◯を確認してください。
NG:◯◯をご確認いただけますようお願いいたします。
OK:◯◯しました。
NG:◯◯させていただきました。
出典
https://www.keigoryoku.com/keigo/
同じことを複数の表現で説明しないようにする
説明
同じ意味のものを別の単語や言い回しで表現をするのは避け、用字用語に準拠した表現を使用しましょう。
ただし、ヘルプページなどでユーザーの理解を促すための言い換えに伴う別の表現は、意図的なものなのでその限りではありません。
句点(。)を省略する場合
説明
見出し(Heading)では、「。」は省略します。
同様に、例を示した場合の、名詞や「など」の後ろでは句点はつけません。
UIテキストでは、それぞれのコンポーネントごとのルールを参照してください。
議事録
https://kufuinc.slack.com/archives/CJX59GJFR/p1605150202129600
箇条書きの場合の句点(。)の使い分け
説明
単語を箇条書きにする場合は、「。」を省略します。
文章を箇条書きにする場合は、「。」をつけます。
議事録
https://kufuinc.slack.com/archives/CJX59GJFR/p1691645627079309
複数の語句を列挙する場合の、読点(、)とナカグロ(・)の使い分け
説明
列挙の順序に意味があるときは、「、」を使用します。 順序を入れ替えても構わないときは、「・」を使用します。
使い分け例
信号は青、黄、赤の順に点灯する。
信号には青・黄・赤の三色がある。
具体例
被保険者整理番号、マイナンバー、基礎年金番号のいずれかが必要です。
※上記は、CSV形式の算定基礎届を取り込んだ際のエラーメッセージ。CSVの項目(列)を入れ替えできないので「、」を使用。
出典
数学文章作法 基礎編の「2.4語句」
数字と英単語の前後に半角スペースを挿入しない
説明
和欧混植の文章内の英単語と、数字の前後には半角スペースは入れずに詰めましょう。
例
OK:PDFファイルをアップロード
NG:PDF ファイルをアップロード
OK:2020年の年末調整
NG:2020 年の年末調整
記述記号は全角を使用し、前後にスペースは入れない
説明
記述記号は基本的に全角を使用し記号の前後にスペースは挿入しません。英数字とあわせて表記する場合のみ半角を使用します。
記述記号とは、以下を指します。
- 区切り符
・
(中点、ナカグロ)、|
(バーティカルバー、パイプ)、:
(コロン)、/
(スラッシュ) - 句読点
、
(読点)、。
(句点) - 括弧類
( )
、「 」
、[ ]
、【 】
- つなぎ符
―
(ダッシュ)、…
(三点リーダー)、〜
(波線) ?
(疑問符)、!
(感嘆符)
例外として、数値の3桁ごとに使用するカンマ( , )、階層構造を表す際の区切り符( / ,>)、変数を表す波括弧({ })は半角を使用します。
関連する個別ルールは、以下を参照してください。
「!」と「?」は単独で使う場合は全角、ペアで使う場合は半角で表記する
括弧類は「」、[]、【】、()を使用する
日付は「YYYY/MM/DD」、時刻は「hh:mm:ss」と表記し、期間を表す記号は「〜」を使用する
議事録
https://kufuinc.slack.com/archives/CJX59GJFR/p1643955700509219
括弧類は「 」、[ ]、【 】、( )を使用する
説明
文章における強調は鉤括弧「 」
もしくは隅付き括弧【 】
を使用し、引用符“ ”
や二重かぎ括弧 『 』
は使用しません。
補足は丸括弧( )
を使用します。丸括弧に限り、全文英語のプレスリリースやWovnでの翻訳結果で半角( )
を使用します。
関連ルール
記述記号は全角を使用し、前後にスペースは入れない
括弧「 」、[ ]、【 】の使い分け
三点リーダー(…)は1つでOK
説明
紙の場合、「…」を使用する場合は、2つで1セットとするのが通例とされていますが、ウェブなのであまり気にせず1つに統一とします。
数値は3桁ごとに桁区切り記号のカンマ( , )を使用する
説明
読みやすさの観点から、数値を表記するときには3桁ごとに「,」を入れます。
また、カンマは数字に合わせて半角を用います。
例
1,000,000円、10,000人
議事録
https://kufuinc.slack.com/archives/CJX59GJFR/p1612243424065800
変数は{ }を使用する
説明
環境や設定によって値が変わる変数は、{ }
を使用します。
記述記号は全角を使用しますが、例外として、{ }
は半角を使用します。
例
{会社名}、{サブドメイン}.smarthr.jp
議事録
https://kufuinc.slack.com/archives/CJX59GJFR/p1664497034945159
格助詞をむやみに省略しない
説明
言葉同士の関係がわかりやすいように、「が」「の」「を」「に」「へ」「と」「より」「から」「で」などの格助詞は省略せずに記載しましょう。
例
OK:項目名を変更します。
NG:項目名変更します。
OK:操作が完了したら〜
NG:操作完了したら〜
条件を示す「場合」「とき」の使い分け
説明
「場合」と「とき」に大きな違いはありません。1つの文章に、大前提の条件、小前提の条件がある場合は、大前提に「場合」を、小前提に「とき」を使用します。
条件が1つの場合の例
- 追加した項目を、従業員に閲覧・更新させたい
場合
、権限の設定が必要です。 - 同じ部署や、その上位部署に所属する従業員を承認者にしたい
とき
に利用します。
大前提の条件、小前提の条件がある場合の例
- 従業員がマイナンバーを提供した
場合
でも、被扶養者のマイナンバーを[提出しない]と回答したとき
は[提供保留中]と表示されます。
議事録
https://kufuinc.slack.com/archives/CJX59GJFR/p1672900957446949
ライティングスタイルの構成
ライティングスタイルは以下の項目で構成されています。
考え方(必須)
見出しのみでも内容が把握できる最低限の情報量で、言葉をデザインする際の姿勢を一文で表現します。
説明(必須)
考え方に対して、詳細に言語化します。必要に応じて、例を用いることもあります。
議事録
Slackのスレッドや議事録などがある場合には、記載します。
出典
リファレンスとして使用したものがある場合には、記載します。