同じIDを持つ要素がページ内に複数存在しない

概要

この基準では、ウェブページ内で同じid属性値を持つ要素が複数存在しないことを確認してください。HTMLでは、IDは識別子として一意であるべきです。これにより、スクリーンリーダーやスクリプトが特定の要素を正確に識別できるようになります。

メリット

  1. 視覚障害のあるユーザー: スクリーンリーダーなどの支援技術はIDを使って要素を特定することがあります。IDが重複している場合、IDによって紐づけられた情報が正しく認識されなくなります。
  2. ウェブ開発者: スクリプトやスタイルシートでIDを使って要素を操作する場合、IDの一意性が保証されていると、予期せぬ動作やスタイルの適用ミスを防ぐことができます。

達成方法

  1. idの一意性を保証する:

    • どんな要素にも、ページ内で一度だけ使用されるIDを割り当てます。同じIDがページ内で複数回使用されないようにします。
  2. 生成されるidに注意する:

    • ウェブアプリケーションが動的に要素を生成する場合、スクリプトが一意のIDを生成するようにします。特に、ユーザーの操作によって要素が繰り返し生成される場合は注意が必要です。
  3. 開発ツールを用いたidの検証:

    • 開発者ツールやアクセシビリティチェックツールを使用して、ページ内に重複するIDがないかを確認します。

テスト方法

  1. HTMLコードの手動確認:
    • ページのHTMLコードを見て、同じIDが複数回使用されていないかを手動でチェックします。
  2. 自動検証ツールの利用:
    • HTML検証ツールやアクセシビリティチェックツールを利用して、ページ内のIDの重複をチェックします。
  3. ブラウザの開発者ツールを使用する:
    • ブラウザの開発者ツールを使用して、特定のIDに関連する要素を検索し、そのIDがページ内で一度だけ使われているかを確認します。

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