フォームパーツにアクセシブルネームがある

概要

この基準では、フォームの要素(入力欄、ボタンなど)が、見えるラベルに関わらず、スクリーンリーダーのような支援技術によって正しく認識される「アクセシブルネーム」を持っていることを確認してください。

アクセシブルネーム(Accessible Name)とは

アクセシブルネーム(Accessible Name)は、スクリーンリーダーや他の支援技術によって識別・読み上げられる要素(ボタン、リンク、フォームフィールドなど)の名前です。この名前は、ユーザーがその要素の機能や目的を理解するのに役立ちます。

アクセシブルネームの計算は、Accessible Name and Description Computationに従って行なわれ、要素に適用されるさまざまな属性(altaria-labelaria-labelledbyなど)からアクセシブルネームを決定します。要素のテキストコンテンツや関連するテキストがアクセシブルネームとして使用されることがあります。

メリット

  1. 視覚障害のあるユーザー: スクリーンリーダーがアクセシブルネームを読むことで、画面が見えない状況でもフォームの各部分を正しく理解し、操作できます。
  2. 開発テストでの活用: アクセシブルネームが設定されていると、自動テストや手動テストにおいて要素を識別しやすくなります。これにより、テストケースの作成や実行が容易になり、開発プロセス全体の効率が向上します。例えば、UIテストの自動化ツールは、明確なアクセシブルネームを使用して正確に要素を特定し、操作や検証を行なうことができます。

達成方法

  1. 明確なアクセシブルネームの提供:

    • label 要素、aria-labelaria-labelledby 属性などを使用して、フォームパーツに明確で具体的なアクセシブルネームを提供します。
  2. 可視ラベルとの整合性:

    • 可視ラベルがある場合は、その内容がアクセシブルネームにも含まれるようにします。これにより、見えるラベルと支援技術によるラベルが一致し、混乱を避けられます。

テスト方法

  1. アクセシブルネームの確認:

  2. アクセシブルネームと可視ラベルの一致:

    • 可視のラベルがある場合、アクセシブルネームの中に可視のラベルのテキストが含まれているかを確認します。

関連するWCAG2.1達成基準